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【2026/06/10 16:29 】 |
ブリキ男の心無い愛を魔女に ep 2 ー魔女の過去ー 
魔女に憧れていた。
魔女が好きだった。
あの映画の魔女のように、箒にまたがって飛んでみたかった。
人助けをして、みんなを笑顔にして好かれたかった。
それに黒猫とも喋ってみたかった。
でも実際の私は、魔女とは掛け離れていた。

憧れていたのは幼稚園の頃からだっただろうか。
幼い子供たちがヒーローを望むように、私もその一人だった。
テレビでやっていた魔女の映画に見惚れた私は、
箒にまたがり飛ぶ真似をしたり、野良猫に話しかけるなど、
当時はそれで魔女になれると思っていたものの、
今思えばとても恥ずかしい。
でも、あの頃の私は本気だったのだ。
『魔女』という存在、私にとっての『魔女』のイメージ。
それは私の中でとても大きな物だった。

しかし、それも失いかけてしまう。
成長を重ねるにつれて、現実を見るようになってきたのだ。

私の容姿は大してよくない。悪い方なのだろう。
私は特徴的な容姿をしていた。
そのせいか私は中学校に入りいじめられ始めた。
毎日のように容姿を馬鹿にされた。
それはどんどんエスカレートしていった。
悪口だけではなく、殴られたりもした。
過酷だった。
ましてや家はとても厳しい。
良い成績などを出さなければ、見向きもされない。
学校では「お前は醜い。」と罵られ、家では「お前は出来損ないだ。」と罵られ。
休む場所などどこにもなかった。
長い時間が経ち、卒業した私は、
気づけば対人恐怖症となっていた。

「人が怖い。」

だけども、

「誰かに居て欲しい。」

そう思っていた。
矛盾し、交差する思い。
どちらが勝り、どちらが負けるのか。
このまま同じような生活が続くのだろうか。

中学校生活の三年間で多くのものを失った。
そして私、風木彩花は『醜いの魔女』へと変わったのだ。

ブリキ男の心無い愛を魔女に ep 2 ー魔女の過去ー 完
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【2012/03/18 04:13 】 | 未選択 | 有り難いご意見(0)
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